よく晴れた日に小さなお子さんとお散歩しているとき、「どうして空は青いの?」と聞かれたことがあるのではないでしょうか?
私も息子が3歳ぐらいのころに聞かれたことがありますが答えることができず、その時は「どうしてだと思う?」と質問で返してごまかしてしまいました。しかし、息子が大きくなるにつれそんなごまかしも通用しなくなり、最近は改めて勉強しなおしています。
さて、空が青く見える理由ですが、簡単に言えば地球の大気は太陽が発する光の中で青い光を反射しやすいからということになります。太陽の光をプリズムに通すと紫、藍、青、緑、黄、橙、赤の7色に分かれるのを見ることができます。これはそれぞれの色の光の波長が紫から赤に向かって長くなっていくから起こる現象なのですが、目には見えない紫より波長が短い光や、赤よりも波長が長い光もあります。それが可視光の「枠の外」の光線、「紫外線」や「赤外線」というのを知ったときは「そういうことか!」と思いました。
少し脱線してしまいましたが、話を戻します。太陽からまっすぐ8分19秒かけて地球に届いた光は、地球の大気中で酸素や窒素にぶつかって飛んでいく方向が変わります。これはレイリー散乱という現象なのですが、波長の短い光ほど四方八方に方向を変えて進みます。逆に波長の長い光はより直線的に地上に到達します。地上から見る私たちの目には波長の短い青い光が四方八方から飛んできてたくさん目に入ってくる。だから空は青く見えるのです。
ここで疑問を抱いたあなたは鋭いです。紫から赤に向かって波長が長くなっていくはずなのに、昼間の空が一番波長が短いはずの紫に見えない理由はなぜ?と気になりますよね。
その理由は二つあります。一つは人の目が青より紫を検知しにくいから。もう一つは大気中で散乱しすぎて、地上にほとんど到達しないからです。
昼間の空が青い理由がわかると夕焼けが赤く見える理由も気になってきますよね?
夕方になると光源となる太陽の高度が低くなっていきます。すると太陽の光は地上の私たちの目に届くまでに大気の中をより長い距離進むことになります。その間レイリー錯乱により青い光は散らばってしまい、直線的に進む赤い光のほうが多く目に届くので赤く見えるんです。
最後まで読んでくれたあなたはもう安心です。こどもに空の色について聞かれても正しく答えられちゃいます。